飼料イネ、飼料米を使いこなす 徳之島牛を支える“国産飼料”へのこだわり

日本の畜産業は長年、海外から輸入されるトウモロコシや牧草に大きく依存してきました。しかし近年では、世界的な穀物価格の高騰や物流不安、円安などの影響を受け、国産飼料の重要性がますます高まっています。そんな中で注目されているのが、「飼料イネ」や「飼料米」です。

鹿児島県・徳之島の自然の中で黒毛和牛を育てるはいばる牧場でも、牛たちの健康と持続可能な畜産を考えながら、国産飼料の活用に力を入れています。今回は、徳之島牛の美味しさを支える“飼料イネ・飼料米”についてご紹介します。

飼料イネと飼料米とは?

飼料イネとは、牛など家畜のエサとして利用するために栽培されるイネのことです。イネを丸ごと刈り取り発酵させて与える「稲発酵粗飼料(WCS)」として利用されることが多く、葉や茎まで無駄なく使えるのが特徴です。

一方、飼料米は人が食べるお米ではなく、家畜用として育てられたお米のことです。エネルギー源として優秀で、牛の体づくりを支える重要な飼料になります。農研機構でも、飼料イネや飼料米は日本の飼料自給率向上に重要な役割を持つとされています。

徳之島牛と“食べるエサ”の関係

和牛の肉質は、血統だけで決まるわけではありません。毎日どんな環境で育ち、どんな飼料を食べているかによって、肉の旨みや脂の質が大きく変わります。

はいばる牧場では、牛たちが健康的に育つことを第一に考え、エサの品質にもこだわっています。飼料イネや飼料米は、輸入飼料に比べて安心感があり、国内で安定して生産される点も大きな魅力です。

また、イネを活用した飼料は嗜好性が高く、牛がよく食べることも特徴の一つです。近年の研究では、飼料イネを利用することで肉質や肉色の維持にも良い影響があることが報告されています。

地域の農業を守る“循環型畜産”

飼料イネや飼料米を活用することは、単に牛のエサを確保するだけではありません。水田の有効活用や、地域農業の維持にもつながっています。

日本では米の消費量減少により、使われなくなった田んぼが増えてきました。そこで、食用ではなく飼料用としてイネを育てることで、水田を守りながら地域農業を支える取り組みが進められています。

畜産農家と稲作農家が協力し合うことで、「地域で作った飼料を地域の牛が食べる」という理想的な循環が生まれます。

さらに、輸入飼料への依存を減らすことは、輸送時に発生するCO2削減にもつながります。これは、これからの時代に求められる“環境にやさしい和牛づくり”にも直結しています。

牛の健康が、美味しい牛肉をつくる

牛はとても繊細な動物です。毎日食べるエサが体調や成長に大きく影響します。栄養バランスの良い飼料を与え、ストレスを少なく育てることで、肉の旨みや脂の甘みが育まれていきます。

特に黒毛和牛は、サシの美しさだけでなく、脂の香りや口どけが重要です。そのためには、日々の飼養管理が欠かせません。

はいばる牧場では、徳之島の自然環境を活かしながら、一頭一頭の状態を見極め、丁寧に育てています。飼料イネや飼料米も、そのこだわりを支える大切な存在なのです。

徳之島牛の未来へ

和牛づくりは、ただ牛を大きくする仕事ではありません。地域の農業、自然環境、そして次世代へ続く食文化を守る仕事でもあります。

飼料イネや飼料米を上手に活用しながら、安心・安全で美味しい和牛を育てる――。それは、徳之島牛の価値を未来へつないでいくための大切な挑戦です。

はいばる牧場では、これからも牛たちにとって良い環境づくりを追求しながら、多くの方に「また食べたい」と思っていただける徳之島牛をお届けしてまいります。

徳之島の自然と、生産者の想いが詰まった極上の黒毛和牛を、ぜひご家庭や贈り物でお楽しみください。

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